くらしの東洋医学

『ウンチ×陰陽』-健康を支える細菌たち-

皆さん、こんにちは。

さいたま市中央区、北与野駅から徒歩2分、【はりきゅう治療院 伍行庵】です。

最近、興味深く視ている、NHKスペシャルの8回シリーズ『人体』-神秘の巨大ネットワーク-

このシリーズを貫くメインテーマは、「臓器同士の会話」。東洋医学にも相通じる思想があるので、私は毎回録画して視聴しています。

そして先週末のテーマは・・・『腸』でした。

今回の驚きは、腸が、そこに住む腸内細菌が出すホルモンまでを取り入れて、カラダの免疫力の調整をしているという事実。

つまり、ヒトはヒトだけでは生きられないということです。

コレを視てまず思ったのは、東洋医学・・・というより東洋の思想の一番基本的な部分、【天人合一】や【身土不二】、そして【陰陽】のこと。

ヒトの身体に住む無数の細菌(腸内だけでも100兆個以上)は、時に害を与え、病気にもしますが・・・それによって免疫は鍛えられ、敵を正しく認識する力が育まれます。

逆をいえば、鍛える機会を与えられなければ、免疫がナニを敵とみなすかわからない ということ。

快適すぎる空調や、繊維質を抜き去った栄養の偏った食事、そして過剰な清潔さ。

【陰陽】の【陽】のみ を追求するような生活が新しい病を生み出すのは、東洋医学的には不思議でもなんでもありません。

ヒトはヒトだけでは生きられません。

身体を洗うとき、食事をするとき、そしてトイレでウンチを出したとき、ほんのちょっと自分の皮膚や腸に住む菌たちの事を考えてあげましょう(便の固形成分の約2/3は、腸内細菌)。

それだけで生活は劇的に変わるはず。

昔からいう「マゴワヤサシイ」・・・豆、ゴマ、わかめ、野菜に魚、シイタケ、芋なんてのは、まさに腸内細菌が喜ぶ食事です。

カラダの中にいる100兆のペットを、ぜひ可愛がってあげてください。

『人体』-神秘の巨大ネットワーク-第5回目は、2月4日。テーマは、ついに『脳』です。

皆さんもお見逃しなく!

 

当院では、医療としての鍼灸を確立すべく、日々研鑽を積み重ねております。

お気軽にご相談ください。

 

 

 

 

くらしの東洋医学, 精神疾患, 自律神経失調

『CTスキャン瞑想法』 -五月病へのセルフケア-

皆さん、こんにちは。

さいたま市中央区、北与野駅から徒歩2分、【はりきゅう治療院 伍行庵】です。

 

超大型連休明けの木曜日。

皆さん、お疲れではありませんか?

やる気がでない、集中できない、なんとなく体調が悪いなど・・・いわゆる『五月病』の初期症状が出ている方は要注意。

 

そんな方は、ひとつ、こんな瞑想法をためしてみてはいかがでしょう?

名付けて《CTスキャン瞑想》。

 

① 姿勢は坐っていても、仰向けに寝ていてもOKですから、リラックスできる静かな場所で。

② 眼を閉じて、CTスキャンの、あのリング状の機械を頭に浮かべましょう。

③ あのリングが、頭上からゆっくりと降りてきて・・・

④ 自分のカラダの断面をスキャンしていくイメージを。

 

このテクニックは、実は江戸時代からある由緒正しい心身症の治療法。

禅宗のお坊さまが、黙々と座禅し、禅問答に頭を悩ませて・・・

そんな修行によっておこる脳疲労-ひえのぼせ、耳鳴り、パニックや不安など-へのセルフケアとして、名僧、白隠禅師が伝えたマインドフルネスです。

 

正式には【なんその法】と云いますが、詳細はイラストの通り。

そもそも「なんそ(軟酥)」とは、ヨーグルトのような乳製品のことですが、現代人にはなじみがないでしょうし・・・

CT検査ならイメージしやすいかなと思い、アレンジしてみました^^)。

 

五月病の一番の原因は、対人関係、生活変化、気候変化など外側からのストレスです。

そんな時こそ、自分の内面をゆっくりとスキャンすることが大切。

 

連休明けのこの時期からぜひ、瞑想する時間を生活の一部に加えてみましょう!

 

 

当院では、医療としての鍼灸を確立すべく、日々研鑽を積み重ねております。

お気軽にご相談ください。

 

 

 

 

くらしのツボ, くらしの東洋医学, 自律神経失調

『時代もかわる土用』がはじまります。 -変化にそなえて指もみを-

皆さん、こんにちは。

さいたま市中央区、北与野駅から徒歩2分、【はりきゅう治療院 伍行庵】です。

 

明日は早いもので「春の土用の入り」。

ここから連休を経て・・・5月6日の立夏を迎えれば、暦の上ではもう夏です。

しかも今回は元号も、この土用のあいだに変わります。

平成から令和へ。

季節も生活リズムも時代も変わる、まさに今までにない「土用」。

 

変化の激しい時期は体調を崩しやすいので、今年は特に、注意が必要です。

土用の養生には、うなぎに代表される食養生や、お灸など、昔からさまざまありますが・・・・

 

この時期にオススメしたいのは《手の中指》へのアプローチ。

 

この中指を流れるツボの流れは、来るべき夏に活性化する『心包』のライン。

欲求や嗜好と深く関わるこの臓器は、裏を返せばストレスに強く影響される部位でもあります。

西洋医学でも

指先の温度(血流)変化は自律神経のバロメーター。

特に中指は、手の指の中で一番心臓から遠いので、ストレス下ではまっさきに冷たくなります。

 

中指や手のひらの真ん中をよくもむ、ストレッチするなど、中指をゆるめることは、自律神経の調整にも効果的。

明日からの『土用』、しっかりと体調を調えて

大きな変化に対応していきましょう!

 

当院では、医療としての鍼灸を確立すべく、日々研鑽を積み重ねております。

お気軽にご相談ください。

 

 

 

 

くらしの東洋医学, 疼痛治療, 自律神経失調

『風がつよく吹いたら』ご用心 -気象病をやわらげる-

皆さん、こんにちは。

さいたま市中央区、北与野駅から徒歩2分、【はりきゅう治療院 伍行庵】です。

 

今日のさいたま市は・・・すごい風です!

当に「春の嵐」。

皆さんも、町ゆく時は飛んでくるものにご注意を。

この「風」を生み出すのは気圧差。

 

そしてこの「気圧差」は、ヒトのカラダにも強く影響します。

 

息苦しさや動悸、メンタル面のイラつき、神経痛など・・・

よく「台風などの前に痛みが出る」なんて話はよく聞くでしょう?

 

最近は西洋医学でも『気象病』という名前が聞かれるようになりましたが、天候と病気の関係については東洋医学では、昔から常識として論じられていました。

 

ヒトのカラダに悪影響を及ぼすのは、急激な暑/寒(温暖差)、燥/湿(湿度差)、そして風(気圧差)。

特に風邪(急激かつ強烈な気候変化に「邪」の文字がつきます)は、「百病の長」とも云われる万病の元。

今日のような天気は、カラダの傷ついた箇所を過敏にしたり、自律神経への負担を高めます。

 

対策としては、『耳を温める』なんてのは有効です。

 

耳とは、カラダの「内外の揺れ」を感じる場所。

 

・外側の空気の揺れを「音」として捉え、

・内側の揺れを「平衡感覚」として捉え・・・

・外側と内側の空気の層の差(気圧差)を、鼓膜の緊張で捉えています。

 

なので、耳を温めて(耳あてなども有効)、この周囲を血流をよくしてあげることは、セルフケアとしては有効でしょう。

乗り物酔いの薬などもこういった症状には効きます。

 

当院では、こういった症状の方に対しては、特に耳につながるツボのながれ》を調えるような治療を施します。

 

昨今の天候は、年々ヒトにやさしくなくなってきています。

セルフケアとしての第一は「天気予報をしっかり把握する」こと。

情報をしっかりと入手して、着るものや食事を考えてください。

 

当院では、医療としての鍼灸を確立すべく、日々研鑽を積み重ねております。

お気軽にご相談ください。

 

 

 

 

くらしの東洋医学, 婦人科・泌尿器疾患

『逆子』はなぜおきる?? -東洋医学で考える逆子-

皆さん、こんにちは。

さいたま市中央区、北与野駅から徒歩2分、【はりきゅう治療院 伍行庵】です。

 

当院には様々な患者さんにご来院いただいていますが、比較的多いのが「不妊治療」をはじめとする婦人科疾患。

そのほか、「悪阻(つわり)」に代表される妊娠中の体調不良や「逆子」で来院される方もいらっしゃいます。

 

鍼灸による逆子治療は、ネットの影響もあってか、以前よりも認知度があがってきたようですが・・・

 

「そもそも、なんで逆子になるの?」でしょう??

 

個人的には

「お母さんの”冷えのぼせ”」が誘因の一つでは、と考えています。

 

自然界では、暖かい空気(陽)は上へ昇り、冷たい空気(陰)は下へ沈みます。

 

しかしヒトは・・・

よく『頭寒足熱』というように、上が冷たく下が暖かい状態の方が健康でいられる様です。

 

コレはつまり、人体がエネルギーを使って、本来昇りやすい陽気を押し下げ、下がりやすい陰気を引き上げる事で、外界との明確な境界を作っているという事。

 

この働きが弱まれば、外界との境界が不明瞭となり、俗に云う『冷えのぼせ』が生じます。

 

こういう考え方を逆子にあてはめてみると・・・

 

お腹の中の赤ちゃんとって、”外”とは母体です。

 

外界(お母さん)が健康・・・『頭寒足熱』であれば、赤ちゃんは、それと逆転した体位(頭が下)をとる事で、お母さんと自分の境界をはっきりとさせているのでは?

逆に、お母さんが『冷えのぼせ』だと、赤ちゃんはそれと逆転した体位(頭が上)をとろうし、

結果『逆子』となるのではないでしょうか?

 

「逆子は何故おきるか?」は、西洋医学でも、はっきりした答えはでていません。

しかし臨床上で診る逆子のお母さんは、『冷えのぼせ』の方が少なくありません。

また伝統的な逆子治療も、『頭寒足熱』を徹底する事を目的にツボが選ばれています。

 

妊婦の皆さん?  気温の変化が激しいこの季節。

くれぐれも『頭寒足熱』を心がけ、元気な赤ちゃんと対面してください!

 

東洋医学には、経験から生まれた婦人科の智慧が数多くあります。 妊娠中や妊活中のトラブルは、ぜひ当院にお気軽にご相談ください。